2009年09月01日

アサヒポイントゼロとキリンフリーの飲み比べ

 2009年はキリンフリーが大ヒット。

 これまでのノンアルコールビールがアルコール度数0.1%未満に対して、
 0.00%を実現したことが大きな理由です。

 キリンフリーの一人勝ちか!

 そう思われたノンアルコールビールテイスト清涼飲料にアサヒが追従。
 その名も「アサヒポイントゼロ」であります。
 ついに2大ビールメーカーがアルコール度数0.00%を出したわけです。

 アサヒのポイントゼロとキリンフリーを飲み比べました。
アサヒポイントゼロとキリンフリーの飲み比べ

 両方ともよく冷えている状態です。
 泡はほとんどいっしょのようです。

 色合いはアサヒポイントゼロの方がキリンフリーよりも薄いです。
 色合いからは、ポイントゼロの方がシャープで、
 キリンフリーの方がロースト香が強いのではと思わせます。


 香りを嗅いでみます。

 ほっほう。
 両方とも基調香は同じです。
 炒った麦芽のロースト香を基調として、
 その上に様々な香りが現れます。

 また、両方とも乾いた穀物が濡れた時の匂いがします。
 使用している麦芽が同じようなものなのでしょうか。

 アサヒポイントゼロは麦芽の香りと ビールらしい発酵に伴うような香りがします。
 まるでビール酵母が生きているかのようであります。
 あくまでポイントワンの流れを汲むということでしょうか。

 キリンフリーはビールっぽい感覚よりも、清涼感を感じる酸があります。
 果実酸のような爽やかさであります。
 これはホップ由来なのでしょうか。


 ビール系らしく、ゴクッといってみました。

 炭酸の圧力はいっしょくらいです。
 特別強くも弱くもありません。
 食事とのかねあいや、ゲップを考慮した結果だと思います。

 アサヒポイントゼロは舌先に上品な果実の甘味を感じます。
 キリンフリーは果実の酸味を感じます。

 アサヒポイントゼロはコクで勝負。
 キリンフリーは爽快感で勝負。

 口の中で噛むようにして味わっていますと、
 どちらも麦っぽさが出てきました。

 今回の飲み比べは缶ではなく、瓶を使っています。
 お互いビールの小瓶を使っているために、
 アルコールはありませんが、ビールを飲んでいる雰囲気になってきました。

 ビールっぽさがありますから、酔ってきたのかなあとの感覚もあります。
 これは居酒屋さんにみんなで飲みに行き、
 自分だけお酒を飲まなくても、
 雰囲気でよってくる。
 それに近い感覚です。

 それだけ、アサヒポイントゼロとキリンフリーの完成度は高いとも考えられます。


 キリンフリーのヒットの後で発売となったアサヒポイントゼロ。
 アサヒポイントゼロはキリンフリーをかなり意識したことでしょう。

 キリンフリーとは違ったタイプに仕上げるのか、
 同タイプに仕上げるのか。

 0.00%と表示されていることから考えても、かなり近づけたのではないか。
 ミートした作戦なのでしょう。
 キリンフリーがヒットしましたからねえ。

 後味も互角といったところです。


 それから両者に通じる欠点があります。
 それは温度が温かくなった時に顕著に現れる臭いです。
 商品特性上の癖でありましょうか。

 アサヒポイントゼロは乾燥した穀類が蒸れた臭いが強くなります。
 キリンフリーは口の中に入れるとわかる酸味を伴ったミネラル香が強くなります。

 いずれも原材料や製造からの由来ですから、これらは改良してほしい点であります。


 アサヒポイントゼロ

 品目:ノンアルコールビールテイスト清涼飲料
 原材料:スターチ、麦芽、果糖ぶどう糖液糖、ホップ、酸味料、アミノ酸(グリシン)
 アルコール分:0.00%

 キリンフリー

 品目:炭酸飲料
 原材料:麦芽、果糖ぶどう糖液糖、ホップ、酸味料、香料、調味料(アミノ酸)、酸化防止剤(ビタミンC)、苦味料
 アルコール分:0.00%


 私が理想としているノンアルコールビール。
 それはビールからアルコールを除去したものです。
 だからノンアルコールビール。
 ビールはアルコール飲料なので、この表現は適切ではないですが、
 説明上はわかりやすいです。

 例えば、アサヒドライのノンアルコール飲料とか、
 キリンの一番搾りのノンアルコール飲料など。

 まあ、そうなると、見かけ上も、ビールとノンアルコールと間違えそうですけどね。

 ノンアルコールビールと考えて、一番身近な製造方法と思われる、
 ビール - アルコール = ノンアルコールビール
 がいつになったら、実現できるのでしょう。

 それを作ることができて、はじめて勝者になるのではないでしょうか。


 アサヒビールはこれまでアルコール度数0.1%のポイントワンを発売していました。
 ポイントワンとキリンフリーとの違いも考察したことがあります。
 キリンフリーとアサヒポイントワンの飲み比べ もしました。



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Posted by 丸河屋酒店 at 13:20│Comments(6)ビール
この記事へのコメント
はじめまして。
検索で「美味しくない アサヒ ポイント」と入れてここに来ました。

私は、車を運転するときは「キリン フリー」を愛飲しておりました。
で、アサヒからも出た~ でも、コンビニにはほとんど置いてない~

で、昨夜、あるスーパーにありました。
キリン・フリーのコーナーに、フリーは売り切れ。。。
で、期待して二本購入、缶でしたが、二口三口飲んで、道路に流してしまいました。

人それぞれ、味覚にも差があるとは思いますが、、、、、
もう、二度と、、、、てな感じです。

確かに、フリーも缶と瓶では味が変わるとは思いますが。。。
後味が最悪でした。粉っぽい?粉薬?
なんと表現してよいのか。。。。

ごめんなさい。初訪問で、愚痴ってしまいました。
お許し下さい。
Posted by ミケ at 2009年09月24日 11:53
 >ミケさん、

 アサヒポイントゼロがお口にあわないようですね。

 わかります、わかります、そういうことってありますね。

 期待していただけに、がっかりして、怒りさえおぼえます。

 私は昔チーズでそういったことが多かったです。
 いつしか、その時まずかったチーズが好きになったりしてますから、味覚って不思議だなあと思います。

 こういった正直なご感想は製造社に伝えたいものです。
 そして進歩していく。

 アサヒのポイントゼロは発売一ヶ月前に見本缶をもらいましたが、
 実際の商品と比べて、変わった味わいとなっています。
 原材料も違っています。

 きっとあれこれと試作しているのでしょう。

 ミケさんご自身の味覚は正常かと思います。
 好き嫌いもはっきりするべき時があってもいいと思います。


 私は丸河屋酒店の立場として、当店でお買い上げいただいたお客様からのご感想はメーカーに伝えるべきだと思います。

 よろしければ、ミケさんも買われたお店に相談してはどうでしょう。効果や進歩が期待できます。



 これは私の個人的なことですが。

 このブログの冒頭の説明文に書いてあるように、
 私自身としては、あるときから全肯定派となり、こだわらず、見捨てず、生かす道が喜びの道という生き方になりました。

 昔は酒を作っていたこともあり、全否定派のような生き方でした。


 愚痴でも何でも大いに結構ですから、また、愚痴ってくださいね。

 コメントありがとうございます。
 またよろしくお願いします。
Posted by 丸河屋酒店 at 2009年09月24日 17:36
お返事ありがとうございます。

今、携帯から書き込んでます。

そうですね。
第一印象は悪くても、何度か合ってると評価が変わる事もあるように、、、

今度、お店でビンの物があったらトライしてみます。

関東ド真ん中から

ミケでした。

ありがとうございます。
Posted by ミケ at 2009年09月24日 21:15
 >ミケさん

 再びコメントありがとうございます。

 瓶と缶ではちょっと違いますが、
 基本的には同じ物。

 ですから、次回ポイントゼロを飲まなければならない、そんな表現はあてはまらないかもしれませんが、お口にされるときには、すごく冷えた状態でお飲みいただくのがよろしいかと思います。

 そしてビール風味をうたってはいますが、ビールに近づけた炭酸清涼飲料水です。

 ビールを加工してノンアルコールにはしていないため、
 ビールの商品特性は引き継いでいるとは思えません。

 例えば、枝豆がこれらによって美味しくなるのか。
 疑問だと思います。

 ですから、ビール風味でない清涼飲料水を私は好みます。

 時と場合によってですね。

 どうか、いろんな飲料で楽しい時間をお過ごしください。
Posted by 丸河屋酒店 at 2009年09月25日 08:42
おはようございます。あれから1ヶ月経ちます。昨夜と言うか今朝方と言うか、つい先ほど、アサヒのポイントゼロ、飲み干しました(笑)
近所のレストランで酒屋さんに頂いたビンのポイントゼロを一本お裾分け。
丸河屋さんのおっしゃるように、冷蔵庫でよく冷やし、飲んでみました。。。
最初は、例の粉か穀物のようなテイストが鼻をつきましたが、ちょっと頑張って飲んでみたら、飲み干せました(笑)
キリンフリーでも、たしかにビール好きに飲ませたら、「もういい、、、」と、何人もから言われた事を思い出しました。たしかに、全然違う味。自分としては銘柄の違うビールでの違いより顕著にわかるような気が、、、
毎日お酒を飲む生活をしてませんが、、、
これからは、すぐに否定しないようにしようと思いました。

このブログのおかげかなと思います。
ありがとうございました。。。
Posted by ミケ at 2009年10月25日 04:53
 >ミケさんへ、

 深夜というか、早朝というか、そんな時間に冷たい飲料を飲んで大丈夫かと思いました。

 お腹痛くないですか?

 飲用温度によって、ほんと印象が違いますね。

 ポイントゼロはあくまでビールに似ていることを追及し、
 フリーは麦芽風味の清涼飲料として飲まれることを目指す。

 炭酸飲料は甘いのがほとんどですが、フリーは甘味が少ない。
 甘くない炭酸飲料としても生きていけそう。

 いろいろと想像すると、商品から造り手などの心までわかりますね。

 ミケさんにもいろいろと考えさせてしまって申し訳ないと感じえてもいます。

 お酒はもっともっと面白いですよ!
Posted by 丸河屋酒店 at 2009年10月25日 06:16
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アサヒポイントゼロとキリンフリーの飲み比べ
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