2009年01月27日

缶ビールの最安値

 毎月のように、ビールの価格を酒販店の組織が調べています。
 東京と大阪にて配付されたチラシで価格をチェックしています。

 大型酒販店、ディスカウント店などの安売りの末の倒産が相次いでいます。

 酒類の価格はそれにかかっている酒税額よりも下回ってはいけない。
 つまり、仕入れ値よりも安く売れなくなっているのであります。

 倒産されると酒税まで取れなくなります。

 このために酒税確保のための、最低価格は決まってきます。

 酒税を円滑に納められることも、酒免許の有意義であります。

 もともとは酒税は国税の1/3まであったくらいですから、
 酒販免許は酒税にとっての存在の意味合いがありました。

 販売価格については行政が関与しています。
 不法と思われる行為は公正取引委員会に報告されます。

 行政任せだけでなく、自分らで酒税法をおかしている販売をチェックしているのであります。
 それが自分らのためであって、社会のためでありましょう。

 11月の東京と大阪の小売価格最安値です。
 東京 ビール350ml缶1本-\173、発泡酒350lm缶1本-\113。
 大阪 ビール350ml缶1本-\173、発泡酒350lm缶1本-\108。

 これらは10月もいっしょでしたから、ここのところはこの価格で推移しているのでしょうね。

 安ければいいじゃんと思われがち。
 でも思い出して下さい!
 これまでの八百半やダイエーなどの大型店。
 処理には税金も投入されました。
 JRの運賃も上がり、たばこも値上げされました。
 もう忘れちゃったかな?

 倒産すると小さなお店や会社は自分だけのへこみですが、
 大きくなると社会が支えなければなりません。

 例えば、静岡県内の東部を中心に24店あった居酒屋チェーンの話。
 生ビールの安さを売り物にしていましたが、2008年秋に倒産。
 倒産直後の社長は夜逃げでつかまらない。
 従業員の給料も仕入れた代金も支払われないまま。

 きちんと利益を取ることも社会善であります。
 取り過ぎも問題。
 利益をどう使うか、還元していくかも問題なのですね。



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Posted by 丸河屋酒店 at 19:49│Comments(0)業界裏話
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