2010年02月26日
長谷川酒店の話@流通企画主催の講演会
長谷川酒店さん。
酒屋(酒販店・酒店)の存在価値を大きくしてくれている貢献店でもあります。
長谷川酒店と言ったら、もうこの店のこととして業界では通じます。
全国にたくさんの長谷川酒店さんがあるのに。
それほどまでにブランド力がある酒屋さんであります。
私も17年前でしょうか、神楽坂の飲食店でお話したことがあります。
長谷川酒店は多くのブランド酒を育ててきました。
磯自慢が典型的なその例であり、その後いくつかの銘柄がブランド酒となりました。
長谷川さんのようになりたい酒屋さんが地方に多くなり、
業界内にはかわいそうな犬達と評される酒販店も出てきています。
戦国時代の犬や猿は大物武将になりましたから、犬と言われようが良いのでしょう。
長谷川酒店さんと固有の名称を書いてしまっていますが、
この内容は新聞にも載っていますから、
法的な問題はないことでしょう。
流通企画主催の日本酒講演会におっしゃられた内容をかいつまんで書いてみます。
酒屋の現状が垣間見れます。
酒屋の現状を訴えたいです。
新聞によりますと、本店の他に麻布十番、表参道ヒルズ、東京駅地下にもありますが、
家賃の高さには参っていて、この中の1店は閉店だそうです。
東京駅地下のお店は日商100万円を切ることは稀なくらいに売れますが、
家賃の高さゆえに、5億円売っても5百万円しか儲からないのは大問題だそうです。
ここは利益率を30%になるように蔵元にお願いしていて、それでもこの数字。
飲食店も2店経営しているが、江東区の方は閉店。
六本木の方も黒字になったことがないとのことだそうです。
ネットでは年商1億円ほど。
全体では13ヶ月連続で、前年を割っている最中。
実際問題、長谷川酒店という存在は目立ち、他人からはうらやましがられるが、
本当にいい思いをしているのは蔵元。
酒屋は酒を売っても蔵は立たないが、蔵元には蔵が建つというのは、
やはり本当のことのようでもありますね。
それもこれも、飲食店での日本酒の値段は個々のお店で決めていますが、
酒販店の場合はそれができません。
希望小売価格での販売がほとんどであり、オープン価格は滅多にありません。
丸河屋酒店あたりでも、1つの銘柄が1年に1回しか発売されませんと、
1年分を買い込み、支払いは仕入れた翌月。
飲食店さんの預かり物のようになっていて、保存管理にも経費がかかりますから、
儲かっているとはとても言えません。
日本酒の蔵元は新規の免許が下りない、
ある意味で競争の激しくない世界であります。
それに比べて、酒販店で生き残っているのは、どのくらいか?
残っているだけで黒字はどのくらいか?
いや、あるのか? ってところ。
蔵元は不動産などの不労所得が多く、お酒はちょっとの赤字でもよい
という蔵元がけっこうあります。
同じ日本酒で食っているのに、酒販店だけが貧乏くじを引いているかのようです。
だって、あの長谷川酒店さんでさえ、現実はこうですからねえ。
長谷川酒店さんにはもっともっとがんばってもらって、
酒販店でも生活ができるような業界にしてほしいなあと切望します。
酒屋(酒販店・酒店)の存在価値を大きくしてくれている貢献店でもあります。
長谷川酒店と言ったら、もうこの店のこととして業界では通じます。
全国にたくさんの長谷川酒店さんがあるのに。
それほどまでにブランド力がある酒屋さんであります。
私も17年前でしょうか、神楽坂の飲食店でお話したことがあります。
長谷川酒店は多くのブランド酒を育ててきました。
磯自慢が典型的なその例であり、その後いくつかの銘柄がブランド酒となりました。
長谷川さんのようになりたい酒屋さんが地方に多くなり、
業界内にはかわいそうな犬達と評される酒販店も出てきています。
戦国時代の犬や猿は大物武将になりましたから、犬と言われようが良いのでしょう。
長谷川酒店さんと固有の名称を書いてしまっていますが、
この内容は新聞にも載っていますから、
法的な問題はないことでしょう。
流通企画主催の日本酒講演会におっしゃられた内容をかいつまんで書いてみます。
酒屋の現状が垣間見れます。
酒屋の現状を訴えたいです。
新聞によりますと、本店の他に麻布十番、表参道ヒルズ、東京駅地下にもありますが、
家賃の高さには参っていて、この中の1店は閉店だそうです。
東京駅地下のお店は日商100万円を切ることは稀なくらいに売れますが、
家賃の高さゆえに、5億円売っても5百万円しか儲からないのは大問題だそうです。
ここは利益率を30%になるように蔵元にお願いしていて、それでもこの数字。
飲食店も2店経営しているが、江東区の方は閉店。
六本木の方も黒字になったことがないとのことだそうです。
ネットでは年商1億円ほど。
全体では13ヶ月連続で、前年を割っている最中。
実際問題、長谷川酒店という存在は目立ち、他人からはうらやましがられるが、
本当にいい思いをしているのは蔵元。
酒屋は酒を売っても蔵は立たないが、蔵元には蔵が建つというのは、
やはり本当のことのようでもありますね。
それもこれも、飲食店での日本酒の値段は個々のお店で決めていますが、
酒販店の場合はそれができません。
希望小売価格での販売がほとんどであり、オープン価格は滅多にありません。
丸河屋酒店あたりでも、1つの銘柄が1年に1回しか発売されませんと、
1年分を買い込み、支払いは仕入れた翌月。
飲食店さんの預かり物のようになっていて、保存管理にも経費がかかりますから、
儲かっているとはとても言えません。
日本酒の蔵元は新規の免許が下りない、
ある意味で競争の激しくない世界であります。
それに比べて、酒販店で生き残っているのは、どのくらいか?
残っているだけで黒字はどのくらいか?
いや、あるのか? ってところ。
蔵元は不動産などの不労所得が多く、お酒はちょっとの赤字でもよい
という蔵元がけっこうあります。
同じ日本酒で食っているのに、酒販店だけが貧乏くじを引いているかのようです。
だって、あの長谷川酒店さんでさえ、現実はこうですからねえ。
長谷川酒店さんにはもっともっとがんばってもらって、
酒販店でも生活ができるような業界にしてほしいなあと切望します。
2012年のボジョレーは歴史的不作だから要注意
満寿一の専務・杜氏さんとの想い出
満寿一酒造さんは廃業していません!
酒小売業利益の実態@国税庁より
平成24年 静岡県清酒鑑評会一般公開
ビール系飲料販売数量@ビール会社調べ
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平成24年 静岡県清酒鑑評会一般公開
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Posted by 丸河屋酒店 at 16:30│Comments(4)
│業界裏話
この記事へのコメント
あの「はせがわ酒店」さん、ざっくりかもしれないけどそういう状況でもあるのですね…。
てか、日商100万円っていうのもすごい話なのですけど…笑。
…きっと酒屋さんだけじゃなくって小売業がそういう感じなのかもしれないけど、あと世の中が不景気っていうのもあるんだろうけど、頑張っていかないとホント厳しい時代ですね…(-_-
てか、日商100万円っていうのもすごい話なのですけど…笑。
…きっと酒屋さんだけじゃなくって小売業がそういう感じなのかもしれないけど、あと世の中が不景気っていうのもあるんだろうけど、頑張っていかないとホント厳しい時代ですね…(-_-
Posted by 鈴木酒店 at 2010年02月26日 16:46
お世話になってます。箴言、耳が痛いですね。さて、蔵が建つ蔵元業界ですが、うちのように不労所得もなく、品質本位でがんばっている蔵元もたくさんあります。ありますが、安易な道に走る蔵元もたくさんいます。地酒を標榜しつつ買い酒をする、麹は乾燥麹、酒母は立てない等々。ほんとにみんなまじめにやろうよと言いたい状況ですが、一度安易な道に入ってしまうと楽して儲かるのでなかなか抜けられず・・・。力不足を恥じます。これからも信頼の置ける造りを行っている蔵元と連携しながら、がんばって行きたいと思ってます。よいお酒を造ることが小売店さんも含めた、我々のお客様に対する義務だと思っていますので、ぜひ一緒にがんばりませう!まあ、税金さえ取れれば小さいところなんかいらんという体制の財務省が管轄する業界なので、本質的に寒い業界ではありますが・・・・。日本酒は世界に誇れる日本の文化です。ワタシはそう思って造っております。
Posted by やまだ at 2010年02月26日 17:44
>鈴木酒店さんへ、
日商100万円ってところがすごいですが、それで儲けが1万円ってところがもっと酷ですよね。
社長が理解できているからいいのですが、店長さんのご苦労が想像できます。
まさに 派手こそ弱い? でしょうか。
日商がちょっとでも減ったら、閉店でしょう。
怖いですよね。
同業者としても、旗艦店の一躍を担っているあのお店には、それなりにがんばってほしいと思います。
不景気だからって、お酒の価格が変わりましたか?
その理由は何なのか?
その答えも含めて書いたつもりではあります。
酒販店は水商売ではないですもんね。
日商100万円ってところがすごいですが、それで儲けが1万円ってところがもっと酷ですよね。
社長が理解できているからいいのですが、店長さんのご苦労が想像できます。
まさに 派手こそ弱い? でしょうか。
日商がちょっとでも減ったら、閉店でしょう。
怖いですよね。
同業者としても、旗艦店の一躍を担っているあのお店には、それなりにがんばってほしいと思います。
不景気だからって、お酒の価格が変わりましたか?
その理由は何なのか?
その答えも含めて書いたつもりではあります。
酒販店は水商売ではないですもんね。
Posted by 丸河屋酒店 at 2010年02月26日 19:47
>やまださんへ、
先日は大変お世話になりました。
一生の思い出ができました。
新たな気づきもありました。
もち、山田さんのお酒は最高に好きなことは変わりません。
例のあのお店にも納品させてもらいました。
気づきは、「日本三大○○○」であるということです。
これでひとつの線が結べます。
そのことについては電話にてお話しますね。
長谷川酒店さんについての上の文章は、覚悟をして書きました。
激励と個人的に自分から見えている景色。
でも、嫌われるかもしれません。
変わり者との扱いも受けるかもしれません。
しかし、読んで躍動する方も多いと思います。
想像と現実の違いは想像よりも大きい。
偉そうですいません。
お許しくださいね。
山田さんがおっしゃられるように、日本酒は世界に誇れる日本の文化であり、三千櫻も世界に誇れる日本の文化・叡智でしょう。
一度三千櫻を口にした方はその輝きに気がつくことでしょう。
その輝きがあるからこそ、私は商売していられます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
先日は大変お世話になりました。
一生の思い出ができました。
新たな気づきもありました。
もち、山田さんのお酒は最高に好きなことは変わりません。
例のあのお店にも納品させてもらいました。
気づきは、「日本三大○○○」であるということです。
これでひとつの線が結べます。
そのことについては電話にてお話しますね。
長谷川酒店さんについての上の文章は、覚悟をして書きました。
激励と個人的に自分から見えている景色。
でも、嫌われるかもしれません。
変わり者との扱いも受けるかもしれません。
しかし、読んで躍動する方も多いと思います。
想像と現実の違いは想像よりも大きい。
偉そうですいません。
お許しくださいね。
山田さんがおっしゃられるように、日本酒は世界に誇れる日本の文化であり、三千櫻も世界に誇れる日本の文化・叡智でしょう。
一度三千櫻を口にした方はその輝きに気がつくことでしょう。
その輝きがあるからこそ、私は商売していられます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
Posted by 丸河屋酒店 at 2010年02月26日 20:02